【第二新卒実体験】大手からベンチャー転職で後悔した点と良かった点
現在大手企業やそのグループ会社で働いているが、
- 人間関係が良くない
- やりたい業務に携われそうにない
- 転勤や残業が多い
- 将来起業や経営に興味がある
このような理由から転職を考えている。
しかしベンチャーは大手と待遇や環境が違いすぎるかもと不安になっていませんか?
そこでこの記事では実際に大手からベンチャーに転職経験のある僕が、後悔した点や良かった点をお伝えします。
大手からベンチャーに転職で感じる後悔・デメリット
まず先にデメリット、後悔ポイントについてお伝えします。
具体的には下記7つです。
- ボーナスが支給されないなどトータル年収が低い
- 研修がない(体系的ではない)
- 福利厚生が整っていない
- 希望する仕事経験を積めない可能性がある
- 社長の一声で方針が毎週変わるので、日々の変化に耐えられない
- 会社および自分の将来性に不安を感じる毎日となる
- 大企業にいた頃の信用を失う
ボーナスが支給されないなどトータル年収が低い
ベンチャー企業は業績が悪いと普通にボーナスが出ません。ベンチャーはその名の通り挑戦中なので、基本赤字です。なので1年通して0円も普通です。
大手では業績で減額はあっても無くなることはなかったので、僕は後悔の念に駆られました。
加えて月給に固定残業代が含まれているケースも要注意です。
月給の見た目は25万円くらいですが、残業代を抜くと基本給は19万円であることもざらです。
ボーナスは月給ではなく基本給から計算するので、仮にボーナスが出ても少ない現象が起きます。
従って大手からベンチャーに行く場合、年収で後悔する場合があります。
研修がない(体系的ではない)
大手にいた頃はもういいと思うくらい、毎日が研修でした。でもこれは幸せなことだったと後で気づきました。
僕が転職したベンチャー企業では、研修がなかったのです。
正確にはあったんですが、社員の頭の中に教科書がある感じ。
教える人によって違いがあるし、大手のように磨き上げられたものじゃないので薄っぺらい。
しまいには教える人は研修専属でないので、仕事で呼ばれて放ったらかし。
僕はWebマーケティングスタートアップに転職しましたが、結局Webマーケ関連は書籍で独学しました(笑)
福利厚生が整っていない
研修制度同様、福利厚生も整っていない可能性が高いです。
確かに求人を見ていると誕生日休暇とか書籍補助とか、おもしろい制度を用意するスタートアップも多く見受けられます。
でも実際大手からベンチャーに行って思うことは、おもしろいよりも現実的な福利厚生が大事でした。
例えば
- 家族手当・資格手当
- 社内食堂
- カフェテリアプラン
- 育休がプラス1年ついている
- リフレッシュ休暇制度など
- 会社で入れる団体割引が効いた生命保険や自動車保険など
- 社宅制度の補助額の多さ
- 持株会
など。
加えて項目としてはあるけど、支給される額や休暇の日数が少ないこともざらです。
一見面白い制度があったり整っていそうでも、大手水準かしっかり見極めないと後悔の恐れがあります。
希望する仕事経験を積めない可能性がある
年収が低くても、制度が整っていなくても、自分がやりたい仕事ができるから行くんだと言う方も多いのでは?
しかし現実問題、希望する仕事ができるかは微妙です。
まずその会社が優先するプロジェクトがある場合、そこに配属される可能性が高いです。
一個人の希望を叶えてくれるほど、人件費の余裕はベンチャーにありません。
加えて希望の仕事ができたとしても兼務である可能性が高いです。
そのため特定分野に注力して経験を学ぶことは難しい可能性があります。
社長の一声で方針が毎週変わるので、日々の変化に耐えられない
ベンチャー企業は社長の一言で仕事が変わります。それも短いスパンで。
ひどい時は日によって変わります。この変化に僕は耐えれませんでした。
せっかくその業務に慣れたと思ったら違う業務、しかも内容が正反対なんてことも。
戦略もコロコロ変わります。
この変更が納得の行くものであれば耐えれるでしょうけど、筋が通ってないことも多いです。
こういった変更に今後ずっと付き合っていくので、相当社長を尊敬しているとかじゃないと耐えられないと思います。
会社および自分の将来性に不安を感じる毎日となる
ベンチャー企業は名の通り挑戦中なので、常に赤字で倒産の危機と戦っています。
倒産しないにしても、自分の首が切られる可能性が常に付きまといます。
そんな不安と毎日過ごすのは、想像以上に辛かったです。
特に年齢を重ねて彼女ができた時、そして結婚を意識した時、もう耐えれませんでした。
大手にいたら倒産やリストラなんて考えもしないと思いますが、ベンチャーは簡単に切られます。
追々失敗したと後悔しないように、これは知っておいてください。
大企業にいた頃の信用を失う
地味に痛いのが、社会的信用が大手から比べると下がること。
この記事のメインを占める第二新卒の方には将来の懸念となりますが、
- クレジットカードのゴールドが通りにくい
- 住宅ローンの通る額が減る
など、将来少し不利になるケースがあります。
加えてこれも細かいですが、大企業に勤めていると言った方が友人ウケや異性受け、親戚受けが良くなります。
こういった思わぬ副産物を大手からベンチャーに行く場合、失うことに注意してください。
大手からベンチャーに転職で感じるメリット
続いてメリット、良かった点もありますのでお伝えします。
具体的には下記5つです。
- 経営者から間近で見て学べる。話せる。
- 幅広く経験を詰める
- 若いうちから自分の意見が通りやすい
- 結果を出せば学歴・社歴・年齢関係なく実力で昇進できる
- 成功した時の見返りが大きい
経営者から間近で見て学べる。話せる。
起業や経営に興味はありますか?ベンチャーなら社長がすぐ横にいる環境で働くのですごい勉強になります。
大企業に居たら、社長に会うのは入社式依頼それっきりなんて場合も。
やはり間近で見て話すのは経営の本を読むより1000倍勉強になります。
加えて質問ができる環境はあなた自身の成長を加速させます。
将来起業や経営に携わりたい方は非常におすすめです。
幅広く経験を詰める
ベンチャーは人手が少ないため、幅広い業務を任されます。
大手では分業されている
- 営業
- 人事
- 経理
- お客様電話対応
- 書類作成
などを1人でやるなんてこともざらです。
大手に入れば人事なんて経験せずに定年を迎えたかもしれませんが、ベンチャーなら1年目で経験するかもしれません。
色々強制的に経験させられる事で何でもできる人材になれたり、自分実はこの業務が得意かもと気付けるきっかけにもなります。
若いうちから自分の意見が通りやすい
ベンチャー企業は階層が少なくフラットな組織のため、自分の意見が通りやすいです。
大手で何か変えようもんなら、主任を説得し課長を説得し、部長を説得し…などコミュニケーションを取るべき人が多すぎます。
しかも部長クラスと提案ベースで話せるようになるなんて、早くても数年後ではないでしょうか。
でもベンチャーなら1年目から社長に直接意見を言えて、良いと思ったら普通に変わったりします。
若いうちから意見を積極的に言いたい、変えていきたいと思う方はメリットある環境です。
結果を出せば学歴・社歴・年齢関係なく実力で昇進できる
大企業では社歴や年齢がある人が上に詰まってるので、自分が役職に着くのはそのポストが空いてからになります。
加えて東大や早慶出身の人も多いので、やはり頭の出来が違う彼らには勝てず、行けて係長や課長止まりなんてことも。まだまだ特定の大学が優先される学閥なんてのもあったりします。
しかしベンチャーなら人がおらず役職が空いてるので、遥かに若い年齢で部長や執行役員を目指すことも可能です。
また、学歴よりも実績や貢献度が重視される成果主義の傾向にあるため、能力がストレートに評価されます。
将来偉くなりたいけど上が詰まってる事による機会の少なさや学歴の不安がある方には、ベンチャーはうってつけの環境と言えます。
成功した時の見返りが大きい
ベンチャーの状態で入社後、事業が当たり会社の規模が大きくなったとします。
もし上場とかしてその際に会社の株を保有していれば、数千万円〜数億円の利益も夢ではありません。
また「あのベンチャーの初期メンバーで成功した人」という経歴がつくので、将来起業したりした時に営業提案が通りやすくなったり、融資を受けやすくなったりします。
もちろんどんな資格よりも有利なので、転職活動する場合でも有利に働くでしょう。
大手からベンチャー転職向いている人、向いていない人
実際に大手とベンチャー両方経験した視点から言うと、特に下記の点をどう思うかが向いているか向いていないかの境目です。
向いてない場合は、僕のように失敗してしまうのでやめた方が良いですよ。
成長のためなら多少の安定やお金は我慢できるか
ベンチャーは確かに成長できますが、大手と比べるとやはり安定性は欠ける労働環境です。
- 会社が潰れてしまうかもしれない
- 所属する事業部署がなくなるかもしれない
- 人員削減でリストラになるかもしれない
など常にヒヤヒヤした状況なのでそれに耐えられる自信がない方は向いてないです。
仮に仕事を失っても次に生かせるので大丈夫、と思える方は向いています。
やったことない業務でも怯まず積極的に挑戦できるか
ベンチャーではいろいろな経験ができますが、やりたくないことまでやらされる可能性は高いです。
急に飛び込み営業しろと言われたり、言われても耐えられるでしょうか?
このような想定外、志望外の業務は嫌だと言う方は向いていません。
いやいや、こんな多種多様な経験ができるならお金を払ってでもやりたい方は非常に向いています。
大手からベンチャー転職で後悔・失敗しないために
ベンチャーへ転職するにしても、仕事内容はもちろんビジネスへの考え方もピンキリです。
合わない会社に当たってしまい、辞めてしまっては元も子もないです。
そのような後悔・失敗とならないために知っておいてほしいことをお伝えします。
受かりやすいから理由であれば考え直す(そもそも受けない)
そもそも論で申し訳ないですが、ベンチャーを受ける理由が受かりやすそうだからと言う人は辞めておきましょう。
確実に後悔します。
大手と比較して受かりやすいかもしれませんが、働き始めたらしんどいのがベンチャー企業です。
しんどくても給料が低くても、自分のやりたいことor将来のキャリア目標を叶えるための場として納得できるから続けられるのです。
本当は大手とかそれ並みの待遇の良い会社に転職したいけど、
- 実際に転職活動して落ちて自信を無くしてしまった
- まだ転職活動してないけど、自分は無理だと思う
という理由で諦めていた場合は、そっちを目指しましょう。
全然受かる可能性ありますよ。
転職は受かることではなく、納得して続けられることが一番大事なので。
経営理念に共感できるとこを探す
ベンチャーに転職する際は、自分に合ったところをしっかり吟味しましょう。
そうでないと意味のない時間を過ごすことになります。
特に気をつけるべきは社長の価値観・思想が、あなたと合っているかです。
ベンチャーは社長の価値観・思想がものすごく反映されます。
偉いのは社長で変わることはないので、我慢しながら働くことになります。
将来のキャリアプランと繋がるとこを選ぶ
もう1つ、自分の学びたいことが学べるかも着目しましょう。
ベンチャーに行くと言うことは、おそらく一生そこで働く訳ではないと思います。
もし将来起業や転職をする場合年齢が30代前後とかだと、そこから異業種転職は厳しいです。
将来のキャリアアップに繋がり、かつ後悔しないベンチャーへ転職しましょう。
でないと、無駄な数年を過ごすことになりますよ。
まとめ
この記事では、大手企業からベンチャー企業に行く場合のメリットデメリットを中心にお伝えしてきました。
とりあえず、受かりやすそうだからという理由で受けるのはやめましょう。
加えてベンチャーを目指す場合は、自分の棚卸しや転職エージェント等を利用し、後悔しない企業選びを心がけましょう。
もしベンチャーが向いてるか分からない方は、転職エージェントに相談もありです。